本校の小中一貫教育について
小中一貫教育の取組
大洲市立平野小学校・平野中学校
1 平野小・中学校の実態
(1) 学校の概要
幼稚園 3学級 11名
小学校 7学級(特支1) 69名
中学校 3学級 37名
*同一敷地内に幼小中が立地しており、子どもたちは最長で12年間、共に学ぶ。
(2) 学校の特色
ア 幼小中の連携
(ア) 小中一貫教育の推進
ふるさと学習、乗り入れ指導、異学年交流活動、地域コーディネーターの配置
(イ) 合同の行事
小中保護者による登校指導、小中参観日(幼・小・中参観日もあり)・PTA総会、避難訓練、参観日・球技大会、
奉仕作業、運動会、地方祭、人権教育参観日、幼小マラソン大会、授業での交流
(ウ) 小中のPTA活動(令和2年度より小中PTAとして再編)
PTA役員会、小学校が事務局長を務める。(R5年度改定)
(エ) コミュニティ・スクール
小中合同の学校運営協議会を組織(幼稚園長も委員)し、地域と一体となった小・中学校の学校経営を実施
イ 地域との連携
幼小中・地域合同の「平野ふれあい運動会」
平野幼小中そして地域が一体となった、最も大きな行事である。公民館の50周年記念行事として合同の運動会が始まり、今年で24回目を迎える。(※令和2~4年度は、新型コロナウイルスの感染拡大状況により、地域の了解を得て、幼小中学校だけの運動会を午前中開催で実施した。)
次の写真は第20回大会での選手宣誓。幼小中に関わる家族が1組選ばれるのが恒例となっている。
ウ 地域の各種団体との交流
公民館(敬老会、施設訪問)、鶴寿会(ゲートボール、しめ縄作り)、煙友会(炭焼き)、平地上分館(米作り・餅つき)、美里会(門松作り)、里獅子・野田獅子保存会(獅子舞)
2 小中一貫教育の推進
(1) 導入の目的(大洲市小中一貫教育推進モデル校H29.4~)
義務教育9年間を連続した機関と捉え、発達段階に応じた一貫性のある指導を行うとともに、教職員や児童生徒が連携し、交流を深めることにより、小学校・中学校が一体となって子どもたちを育てる。
(2) 期待できる成果
小中学校で一貫した質の高い教育を行うことができる。
ア 小学校と中学校の教員が連携した、きめ細やかな指導を行うことで「確かな学力」を定着させることができる。
イ 異年齢集団での活動を通して「豊かな人間性」を育てることができる。
ウ 運動面における連携が図られ、「健やかな体」を育てることができる。
エ 小中学校における違いに対応できない「中1ギャップ」を解消することができる。
(3) ふるさと学習
子どもたちの平野地域についての理解や愛着、誇りを育むため、新領域として「ふるさと学習」を教育課程に位置付けた。小学校1、2年生は生活科の時間の一部を、小学校3年生から中学校3年生は総合的な学習の時間の1/2を「ふるさと学習」の時間に充てる。学習内容は、従来総合的な学習の時間に実施していた内容を整理・統合して、「地域」に関わる学習を取り上げている。
(4) 乗り入れ指導
中1ギャップの解消など、中学校の学習への接続がスムーズにできることを目指して、中学校教員による小学校への乗り入れ指導(小学校教員による乗り入れは中1数学のみ)をTTで行っている。最初に5・6年生外国語活動への乗り入れ指導を始めてから7年目を迎える。今年度は、外国語、音楽、体育、中1数学への乗り入れ指導を行っており、相互乗り入れの形となっている。
(5) 小中(幼も含めた)異学年交流活動
ア 花いっぱい運動
地域の公共施設等に年2回花を置かせていただくことによって、地域の方々と交流し、地域に貢献できるのではないかと考え、幼小中で「花いっぱい運動」を実施している。予算面については、平野自治会から「幼稚園も含めた地域交流活動」という条件で補助をいただいている。今年度も継続して行う。
昨年度は、中学校人権委員会が中心となってプランターや土の準備を行い、当日、園児児童生徒が混じって3人程度のグループを作って花を植え、6か所の施設等に花を届けた。
〇花を届けた場所 公民館、JA、谷本建設、JR平野駅、郵便局、駐在所
〇花の種類(予定) トレニア(6月)、ビオラ(11月)
イ 平野クリーン活動
従来小中それぞれで行っていた学期末の活動を、昨年から合同で実施している。今年度も1学期に、中学校生徒会が中心となって計画・立案し、園児児童生徒を7班に分け、学校周辺や公民館等の施設、地域のカーブミラーやガードレール磨き、草引き等を実施する予定である。
ウ ふるさとタイム、ウェルカムデー
小中一貫教育の実施に伴い、小中の子どもたち同士の交流を深める活動がしたいという提案が小学校の企画・放送委員会から上がった。中学校生徒会にその話を持ちかけると、ちょうど生徒会としても何かをやってみたかったということで話がまとまり、幼稚園を含めた「ふるさとタイム」を実施した。幼小中の縦割りグループを設定して遊びの計画を立て、昼休みに体育館や幼稚園など、いろいろな場所で遊びの交流をした。その後、気軽に交流したいということで、いつでも小学校に来て交流しようと「ウェルカムデー」を実施し、風船バレーや将棋などのゲームを幼小中で楽しんだ。3学期に2回目を実施し、今年度も同様に実施する予定である。
(6) 地域コーディネーターの配置
地域学校協働活動事業により、地域コーディネーターが週3回常駐(今年度は小学校)している。主に、「ふるさと学習」における学校と地域との連絡調整や「いころの里通信」の発行等を担ってもらっている。